味覚障害とは
味覚障害とは、舌に数千個ある味蕾の中の総計10万個ほどある味を感じる味覚細胞で、甘味・塩味・酸味・苦味を正常に脳に伝達することができなくなってしまう障害です。
最近まで、日本人には縁遠い障害だったのですが、現代日本では、味覚障害を発症する人の割合が激増しているとのことです。味覚障害で受診する患者数は、年間およそ20万人に上るというデータも出ています。
味覚障害は除々に進行していきますので、なかなか自覚するのが難しいこともありますが、あるとき、いつもおいしく食べていたものの味が全然おいしく感じられなくなってしまった等で異変に気づく人も多いようです。
味覚障害の原因について
味覚障害の原因についてですが、実はまだ原因が完全に究明されているわけではないそうです。
しかし、専門家の間で可能性が高いといわれている原因はすでにいくつか分かっています。
味覚障害の原因
- 年をとって味細胞の機能が低下(自然な老化による味覚機能の低下)
- 舌炎など舌の病気による味細胞機能の一時的低下
- 偏食などによる慢性的必須ミネラル亜鉛(Zn)不足
- ミネラルの吸収を阻害する薬剤を使用した加工食品の摂取による亜鉛不足
- 過度のストレス
ここで注目すべきは、自然な老化や舌の病気、過度のストレスのほかに、あげられた亜鉛不足でしょう。
現代人に増えている亜鉛不足による味覚障害
亜鉛は、微量ではありますが人体にとってなくてはならない必要ミネラルです。脳の活動、味覚や嗅覚、それから髪の成長にも欠かせまん。
ところが、現代人の特に若い世代では、偏食あるいはダイエットなどのせいで、亜鉛の摂取量自体が足りなくなっているとのことです。ダイエットしたいばかりに身体を壊したのでは割に合いませんね。^^;
亜鉛不足で注意したいのは、レトルト食品や加工食品に含まれる薬剤が、キレート効果によってせっかく食べた亜鉛成分が体内に摂取されることを妨害してしまっていることです。インスタント食品ばかり食べ続けていると、亜鉛不足に陥ることは間違いありません。
亜鉛の必要量について
2005年版の日本人の食事摂取基準では推奨量1日あたり9mgとなっていますが、最近の研究では、人体から12〜14mgは毎日排出されているとのことですので、毎日14mg程度は亜鉛を摂取する必要があると思われます。
味覚障害チェック方法
味覚障害のチェック方法についてまとめます。
病院の先生のところへいけば、味覚の検査は、甘味・塩味・酸味・苦味の4つをいろいろな濃度でしみ込ませたろ紙を舌の上に置き、味を感じることができるか、また、電気味覚計という計測器をつかって味覚障害の進行度を測ることもできます。
が、その前に簡単に味覚障害を自分でチェックしてみることをお奨めします。
味覚障害・チェックリスト
- 以前に比べて食べ物の味をおいしいと感じられなくなった。(特にうまみが無くなる)
- 何を食べてもまずい味がしてしまう。
- 味のしないダンボールを噛んでいる感じる。
- 本当は甘いのに苦く感じることがある。
- 苦いのとすっぱいのの区別がしにくくなった。
- 何も食べていないときに、苦味や渋みを感じることがある。
誰でも加齢とともにある程度、味覚機能は落ちてきますが、味覚は生物にとって非常に大切な感覚ですので、急激に劣化することはあまりありません。
ひとつでも当てはまれば、味覚障害を疑ってみるべきでしょう。
味覚障害の治し方
味覚障害は原因は、よくわからない場合もあるのですが、治療法としては亜鉛の摂取が有効であることが知られています。ですので、病院を受診して亜鉛の摂取を処方されることで症状が改善されることが多いとのことです。発症後半年程度で加療した場合は7割以上が、良方に向かうとのことです。
味覚障害の予防法
味覚障害の原因の多くが亜鉛不足といわれていますので、予防法は亜鉛を過不足なく摂取すること、および亜鉛摂取を阻害するような薬剤の入った加工食品を減らし、更に亜鉛を大量に消費してしまうアルコールの摂取も控えることになります。
亜鉛の多く含まれる食材は、貝類(カキが有名です)、ナッツ・アーモンド類、海草類、肉類(特にレバーは亜鉛が豊富です)などたくさんあります。日ごろから摂取を心がけていつまでもおいしく食べ物を味わえるようにしたいものですね。
ではでは〜。